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ロックの部屋

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SUPERGRASS

SUPERGRASS(スーパーグラス)



【スーパーグラス】もそんな派手さはないのだけど良いバンドだなぁ。ご存じ90年代ブリットポップの生き残りバンド、スーパーグラス。

多くのブリットポップ同様、どこかしら過去のバンドからの引用が感じられる。ハッキリ言ってしまうと中期から後期にかけての【ビートルズ】(特にジョン・レノン)の影がチラチラと見え隠れする。パクリかと言うとそうではなくて、どこかしら聴いたことがあるようなメロディーで、具体的にどの曲だというと明確には出てきません。

たった3人のオーソドックスなロックンロールバンドである。ギター・ベース・ドラムス時にキーボード使用と。それにジョン・レノン張りのヴォーカルのシャウトが乗る。ギターもどこかしらジョージ・ハリスン似。

ビートルズとの違いは音の厚み。より重厚で濃い楽曲が占めます。

アルバム一曲目の叙情的なメロディーで始まる「MOVING」、この曲は自動車のCMのイメージソングとして採用されたように、爽快さと疾走感とがドッキングした風景の模写としても優れている名曲だ。

「MARY」のピアノなんかも、どこかしらビリー・プレストンだけど、ハーモニーもしっかりとしていて、安定感が抜群。テクニシャン振りは相当なものです。うねりのあるギターも聴き応え充分です。

「EON」もサイケデリックとまでは行かないとしても、ギターの厚いうねりがとてもメランコリックです。

「PUMPING ON YOUR STEREO」はジギー・スターダーストの頃の【デヴィッド・ボウイ】ギターが何処かしらミック・ロンソン。

「BORN AGAIN」はヴォコーダーを使用して、ダークで神秘的なイメージ。アルバム中一番の聞き物かも。

続く「FARAWAY」の出だしはストロベリー・フィールズ・フォーエバー風、

最後に「MAMA & PAPA」、これはアコースティック・ギターが美しい弾き語り。この締め方は感動的ですらあります。

何年先になっても、このアルバムの音は通用するのではないかと思う。流行とは無縁な基本を抑えたオーソドックスなロックアルバム、何度聴いても飽きません。

スーパーグラスの1999年のサードアルバムでした。


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